業務に“フィット”する生産管理システムが企業の新たな挑戦を支える

池田工業株式会社 様


1953年、繊維機械メーカーとして設立された池田工業株式会社(以下、同社)さま。
その後、カーエアコン部品やフォークリフト部品を手掛け発展してきた同社は、切削加工の技術を活かし、工業部品加工メーカーの枠に収まらない自由な発想を取り入れたモノ作りを目指した経営を進められています。
リーマンショックを乗り越え、さまざまな挑戦を続ける同社の「元気」な姿勢は話題を呼び、「中小企業IT経営力大賞2009」で大賞を受賞し、IT経営の参考企業として認定された他、各メディアで取り組みが紹介されるほどです。

業務を効率化するため生産管理システム「製造業向けシステム(VJit)」を導入して5年。当時の状況や導入による効果、そして現在目指している取り組みにどのようにしてITを活用していくか。詳しいお話をお聞きしました。

代表者 取締役社長 池田 裕幸
資本金 1,200万円
売上高 13億円
会社創立 昭和28年8月1日
社員数 75名
事業内容 カーエアコン部品・フォークリフト部品
繊維機械部品製造・治工具類設計・製作
ウェブサイト http://www.ikeda-ind.co.jp/(別画面にて開きます)

導入の課題

  • 旧システム(オフコン)では行なうことが出来なかった収益改善
  • 社員が手作業で行っていたため起こっていた手配ミスの撲滅
  • 業務に合った最適なパッケージシステムの導入

導入の背景

-業務システムの導入には、どんな背景があったのですか?-

当社はトヨタ自動車さんの繊維機械の部品作りから始まっており自動車部品やフォークリフトの部品も作ってきましたが、他にもいろいろな新しいことに取り組んでいきたい、という思いがあります。
ITの導入も早い段階から進めています。昔はコンピュータも高価で性能も良くなかったが、その後目覚ましい発展を遂げて、使いたいと思えるレベルになって、注目するようになりました。

オフコンを15年くらい使って、それから内田洋行ITソリューションズ(以下、ITS)さんの「Usolia製造業向けシステム(VJit)」にしました。これもやはりシステムが格段に進歩していると感じたからこそですね。厳しい時代になっていく中で、効率性と確実性を求められるようになり、手作業による管理やそこからくるミスを無くしていく必要がありました。
業務システムの導入は、時代の流れを見た結果でもあったし、業務レベルを上げるための必然でもありましたね。


導入のポイント

- 「製造業向けシステム(VJit)」の導入を決定されたポイントは何でしたか?-

「Usolia製造業向けシステム(VJit)」を含め、5種類の製品を比較検討しました。
特に重視したのは、まず取引先とのデータのやり取りですね。システムを替えてもそのまま使えるものは使っていきたいという気持ちがあったので、オフコンから新システムへの移行の手間、融通性にも注目しました。あとは、長くお付き合いすることになるのだから、サポートの体制も重要だと考えていました。

- 実はITSからは「Usolia製造業向けシステム(VJit)」の他にもうひとつ別のシステムも提案していましたが-

そうでしたね。別の提案もいただいたんですが、最終的に「Usolia製造業向けシステム(VJit)」に決定しました。すべての製品を見比べて、「Usolia製造業向けシステム(VJit)」がもっとも当社の業務にフィットすると考えたからです。
他の製品の中には、画面の見栄えがよく目を引くようなものもあり、それに比べると「Usolia製造業向けシステム(VJit)」は正直なところ少し地味な印象を受けたんです。しかし、デモや細かい質疑応答の感触から、当社が必要としているものや、やりたいと思っていることを実現してくれると思いました。
ITコーディネータに入ってもらい、専門的な観点からも薦められたので、大丈夫だろう、と確信しましたね。

導入後の効果

ー「VJit」は、実際に御社の業務にフィットしましたか?ー


そうですね、フィットしているようです。実際に稼働するまでの間に、非常に詳細な打ち合わせの場を設けることが出来て、現場の担当者の声をしっかり聴いてもらえたこともあって、稼働前と後のギャップがほとんどなかったんです。
導入後は管理業務が効率化され、残業も無くなり、工数が2割削減できました。また、人的ミスによる誤配にも効果が出ています。導入したことについて、充分満足しています。

それに加えて、当社とITSさんとで定期的にミーティングを続けてもらっています。稼働当初は毎週1回、それが少しずつ間隔が空き、今では1か月に1回にはなりましたが、今でも非常に細やかな対応をしてもらっています。
このミーティングの場で今後のバージョンアップやカスタマイズについて要望も出していますが、様々な会社の規模や製品内容によって重視する部分を変えることができるツールとして「VJit」は魅力的ですね。

今後の展開

-これから御社は、どのような活動をされるのでしょうか? -

メインの業務である部品加工はきちんと続けていきますが、加工技術と設備を活かした「iDice」や「iHorn」をはじめとするiPhoneやiPadの周辺機器もオリジナル製品としてリリースしていきます。
また、ウェブサイトで公開している「見える化キット」は、iPadを使い現場でリアルタイムに生産の進捗や在庫などを見ることができる、情報共有アプリですが、公開以来、非常に多くの問い合わせをいただいています。操作面やデータ共有面で課題はあるのですが、とてもニーズがある提案であると実感しているので、今後力を入れていきたいと思っています。

データ共有部分でこの「見える化キット」と「VJit」で連携できるととても面白くなりますよね。スマートデバイスとのシステム連携は、いま非常に重要な分野だと思いますから、検討してみてください。


-ITSにご期待いただくことはなんでしょうか? -

ITSさんは、この地域(東海地方)で長くやってこられたから地域の特性などをよく理解されていると思うし、ものづくりをしている中小企業の様々な要望に対して、小回りのきいた活動をしてもらえることを期待しています。


2012年6月取材(記載内容は取材時の情報を元に構成されています。各種データや組織名、役職などは変更されている場合があります。)

プライバシーマーク