化粧品業向け製販統合システム導入事例ご紹介

 本セミナーでは、「品質管理を向上したい」「原価管理を徹底したい」「ハンディターミナルを利用して秤量チェックや入出荷検品を行いたい」といった化粧品製造業様の課題に向けて「化学・化粧品プレミア」の業務フローをデモンストレーションをまじえながらご紹介しました。

内田洋行ITソリューションズ

OEM製造業にフィットする化学品・化粧品製造業向けシステム

OEM製造業向けシステム「化学・化粧品プレミア」の導入実績

 化学品製造業や化粧品製造業様向けのシステム「化学・化粧品プレミア」の導入事例をご紹介します。
 化粧品とひと言で言ってもブランドを持っているお客様と、OEM製造をされているお客様がいらっしゃいますので、私どもは2つに分けて考えています。
ブランドメーカー様ですと在庫をして計画生産をして進めていくのがポイントです。
OEM製造業様は受注をして生産しますので、受注した注文をいかに生産計画にスピーディに反映させるかがポイントになります。
私どものソフトはどちらの管理機能も備わっておりますが、どちらかというとOEM製造業によりフィットいたします。

計量器と連携した品質管理がポイント

 ポイントとして在庫管理、工程管理、品質管理がありますが、特に私どもが重要視しているのが「品質管理」です。
しっかりとした検査を行い、その検査結果を実績としてつかまえて、最終的には記録として残すという形をシステムの中に取り入れています。
 品質管理ではしっかりした手法で計量して作っていかないといけません。計量指示のデータを寺岡精工の計量器に渡して、計量器と連携しながらシステム全体として品質管理を担保していく構成になっています。
 システム全体の構成としては、販売管理、売掛管理、購買、買掛管理、生産計画、原価管理、品質管理、在庫管理という形で、1つの会社が通常行う一連の業務をすべて網羅しています。

計量システム(IT-Matex)の概要

製造指示や計量結果のラベル発行

 株式会社寺岡精工は計量器のメーカーです。
「IT-Matex」は、化学・化粧品プレミアからデータを取得し、計量の作業をメインで行う計量ソフトです。
化学・化粧品プレミアから製造指示や生産の原料マスターをもらって、計量器でどういう作業を行うか、何を測るかという指示を画面に出して作業をする形になります。
計量の作業結果がラベルに印字されますので、それを元にハンディターミナルを使って投入のチェックなど、次へのステップアップも可能となっております。

計量システム(IT-Matex)の特長

原料取り間違い防止

 こちらの計量器の特長をご紹介します。
1番目に「原料の取り間違い防止」があります。
測る原料側に原料のバーコードを貼っておき、例えば今から原料Aを測りなさいと指示が出た段階でバーコードを読んで照合させます。
原料Aでなければ「違います」というメッセージが出ますので、原料の取り間違いがなくなります。

計量ミス防止

 2番目の特長は正確さ、「計量ミスの防止」です。
例えば90グラムから110グラムというように重量の範囲を設定しておくと、その範囲に入っていないと次に進めない形になっています。

安全な品質管理

 3番目が「安全」です。
今日入った新人の方でも、ベテランの方でも、同じようにバラツキのない作業ができますので、安定した製品品質が保たれ、安全に作業ができます。

トレーサビリティが可能

 最後に安心という部分で、「トレーサビリティ」が可能です。
誰が、いつ、何の商品を作るために、何の原料を、何グラム測ったか、ロットの履歴を残すことで、万が一原料のロットに不良が起きた場合も後から検索をかけてどの原料がどこにいつ使われたかを見直すことができます。

 計量器の部分で、原料間違い防止、計量間違い防止、誰でも安全な作業ができ、トレーサビリティの実現、これ1台ですべてが賄える商品となっています。

システムフローのご紹介 受注~生産計画~製造

受注~生産計画~所要量計算~発注・購買計画

 システムフローをご紹介しながら受注・生産計画・製造の流れを説明していきます。
 まずご注文をいただいたら受注入力をします。
別途ボタンを押すと生産計画データ変換処理が行われ、生産計画データになります。
生産計画データになったら、今ある計画や手持ちの在庫などを考慮して、生産計画調整入力をします。
調整が済むと、所要量計算を行って原料や資材の発注計画、つまり購買計画を立てて原料や資材の購買をしていく形です。

発注~入荷~入荷検品~検査指示

 購買計画発注ではこれが発注計上されて発注し、仕入先メーカーから原料・資材が入荷してきます。
このときに入荷予定データをつくり、これを寺岡精工のIT-Matexに連携して入荷予定データを渡し、ハンディターミナルで入荷検品を行います。
そのときに化学・化粧品プレミアから原料・資材の検査指示書というものが出ます。
この検査指示書には、例えば外箱なら外箱の破損がないか、原料なら匂いとか色が基準に達しているかなど、原料・資材単位での基準を設定できます。
基準を設定した指示書を出してチェックしていただき、その結果を入荷実績として取り込みます。
入荷実績は寺岡精工の仕組みで取り込み、その実績が私どもの基幹システムに入ってきます。これが連携の1つ目です。

生産指示~計量指示

 連携の2つ目は、先ほどの生産計画調整入力を行った結果、製造することになったら現場に生産指示が出ます。
処方に則って製造指示が出るわけですが、その製造指示の中の計量データを計量準備指示CSV作成として作成し、寺岡精工の仕組みに渡します。
計量器と連動して測り、その実績を取り込む形になります。この計量指示と実績の連携が2つ目の連携です。

中間製品~バルク製造~検査指示~棚卸

 このときに中間製品が、いわゆるバルクという形で出来ますので、バルクに対して検査指示書を出します。その検査の結果をまた実績登録する形になります。
 中間製品・バルク製造ができると最終製品に向かい、製造指示に則って最終的に完成形状に向かいます。
完成したら、その製品がいくつできたと登録します。ここで最終製品に対しても検査指示書をシステムから出します。
 こうした形で品質を担保していく形になっています。
 できた製品はいったん在庫となり、お客様のところに届けます。
最終的に棚卸の際にも、ハンディターミナルで棚卸しした実績結果をシステムに取り込むという形で寺岡精工のIT-Matexと連携を取っています。

基幹システムと秤連携事例

ハンディターミナル連携3つの特徴

 OEM製造業向けシステム「化学・化粧品プレミア」と寺岡精工の秤の連携方法をご紹介します。
 化粧品プレミア側で「今日は何をどれだけ作る」という製造指示をつくり、寺岡精工の秤の仕組みで受け取ります。
その中で製造指図書といわれるものを秤から化学・化粧品プレミアへ発行し、作業者の方がこれを持って秤で作業をしていただくイメージとなります。

 最初にログインのIDとパスワード入力があり、誰が作業をしたという履歴を残すことが可能になっています。

ハンディターミナルによる入荷検品

ロット登録、現品票発行

 「指示」を触っていただくと、今日1日の製造作業の予定が出ます。
指図書のバーコードを読み取っていただくと、このバルクに対して何を入れるという一覧が出てきます。
処方順に進める方法も1つですが、作業者の方によっては、これから測りたいという場合がありますので、一覧は切り替えることができます。
例えば生成水を先に測るとします。測ると検品の画面が出てきますので、入庫時に原料に貼ったラベルを読み込んで検品をします。
検品すると、今度は原料のどのロットを使うか聞いてきますので、入れていただくと画面が進みます。対話方式のような形になっています。

 次に風袋引きを行ってくださいという画面が出ます。計量のミスで意外と多い「風袋の引き忘れ」を防止するために風袋引きをしていないと先に進めない機能を設けています。
 風袋引きをして、指示が100グラムですので、作業者の方は100グラムまで画面を見ながら投入します。
寺岡精工独自の工夫で、投入状況がプログレスバーで目で見て確認でき、手前になると音を鳴らしてお知らせします。
 指示のところでよければ押すと、計量の結果がレシートで出ます。これを貼ってもらいます。
つまり最初に検品をしてから必ず原料とロットを特定して計量ラベルを出すことができるのです。
基本的には作業者の方はこの作業を繰り返すことになります。

ハンディターミナルによる生産資材準備

先入れ先出し機能も搭載

 間違った原料を読むと、エラーが出るので作業者の方が確認できるようになります。
 他にも機能として、先入れ先出しが可能です。
作業者の方はロットを読み込んだときに、このロットは一番古いものではありませんというメッセージから、内容を調べていただいて、チェックすることが可能になります。
不要な場合は、この画面を飛ばすこともできますし、設定により先入れ先出し機能自体を使わない選択も可能です。

設定ロット切替・変更処理

 作業上よくあるのが、50グラムの指示に対して24グラムで原料が終わってしまったので、ロットの切り替えたいという場合です。
ここで「ロット変更」というボタンをタッチすると「ロットの切り替えをしていいですか」と聞いてきます。切り替えるとまた検品があります。新しく持ってくるというイメージですので、これでまた改めて検品をします。
 ロットを切り分けた結果、最初50グラムの指示に対して今は26グラムの指示になります。最初のロットで24グラム入れたので、残りを測ってくださいという扱いになります。
他にも、例えばケース単位で入れたい場合、50キロ指示に対して1袋20キロであれば、2ケース入れた時点で40キロ分落ちて、残りの10キロを秤で計量してくださいという扱いにすることも可能です。
 あとは実際に測らない分も処方上結果として残したいというのであれば、手入力して測った扱いにしたり、原料自体を測らない扱いにすることも可能です。

秤量器連携による秤量工程

計量値自動転記、秤量原料現品票発行

 ひとつ特徴的なことは投入検品の作業をできる仕組みになっています。
計量現場で測ったあと、当日もしくは翌日にタンクに投入するときに、この処方、この原料で合っているのかどうかにチェックを入れます。そのためにハンディターミナル使わせていただいています。
先ほどの指図書で「投入検品」という画面を出してバーコードを読むとタンクを選ぶことができます。
先ほど計量した実績の裏で、バーコードをこの指示書に紐付けをしていくことで、何回計量して何回チェックが入ったということがわかります。

 計量が全部終わった段階であれば、あとどれだけまだ釜に入っていないというチェックをします。
当然パソコン版のほうにデータを残していますので、あとから誰が、いつ、何を投入したかというところまでトレースを取ることが可能になります。
 このように原料をいつ誰が何をどのロットの何キロ測ったというデータがすべて化学・化粧品プレミアのほうに上がっていきます。
今度は、化学・化粧品プレミアのほうで検査側の項目を出して、バルクが出来上がったときにサンプルを利用して検査をして、検査の結果を化学・化粧品プレミアに残しておいて、在庫を確認できる仕組みになっています。


計量後のシステムの流れ

計量器との連携で品質管理を重視

 このような流れで計量が終わり、結果が出ていますので、「秤量・準備実績CSV取込」で取り込みを行います。
製品は出来上がってはいますが、まだ合格になっておりません。品質管理業務というところでバルク、製品とあります。
資材原料の指示書も受入検査書も出ますが、製品ですので「製品検査指示書」という形で現場へ指示します。
検査項目については、客様でマスター設定をして項目と基準を作ることができます。これは製品ごとにチェック項目を変えられます。
このようにしっかりと製品の検査の実績まで入れて、合格したら合格倉庫に移り、お客様にお届けすることになります。

 ご紹介しましたように「化学・化粧品プレミア」は計量器との連携により作業中の間違いを防止しながらしっかりと品質管理を担保していく仕組みを持ったシステムです。

【本セミナーレポートに関する免責事項】
当サイトへの情報・資料の掲載には注意を払っておりますが、
最新性、有用性等その他一切の事項についていかなる保証をするものではありません。
また、当サイトに掲載している情報には、第三者が提供している情報が含まれていますが、
これらは皆さまの便宜のために提供しているものであり、
当サイトに掲載した情報によって万一閲覧者が被ったいかなる損害についても、
当社および当社に情報を提供している第三者は一切の責任を負うものではありません。

また第三者が提供している情報が含まれている性質上、
掲載内容に関するお問い合わせに対応できない場合もございますので予めご了承ください。

プライバシーマーク